CEATEC 2026が開幕、自律的に動くフィジカルAIロボットに注目
デジタル・電子技術の国内最大級の見本市「CEATEC 2026」が10月13日、千葉市の幕張メッセで開幕した。NHKと共同通信によると、AIを使って自律的に動くロボットや機械が最も注目を集めている。主催する電子情報技術産業協会によると、国内外の821社・団体が出展し、金曜日の閉幕までに11万人を超える来場を見込む。
三菱電機は、店舗の棚に商品を補充するロボットを実演している。かごに入ったさまざまな商品をAIが認識し、ロボットが取り出して決められた棚に並べる。同社は人手不足の緩和に役立つとしており、三菱電機のナカジマ・ケイスケ氏はNHKに対し、小売店向けに開発した技術だが、工場の自動化への展開も考えていると語った。日立製作所も、生産現場でロボットや機械をより効率的に動かすAIを出展している。
日経によると、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、AIエージェントが仮想の作業空間を構築し、ロボットの動きの試行と改善を繰り返す研究開発基盤の試作機を展示した。AWSの試算では、専門家7人が1カ月かけていた作業をAIエージェントが13日でこなせるようになり、人の作業を96%削減できるという。安川電機と組んだ「未来の八百屋」の展示では、来場者がカレーの材料を尋ねると、ロボットアームが提案された野菜をつかんで買い物かごに入れる。
実務で何が変わるか
展示は動くものばかりではない。NECは、企業がネットワーク被害を受けた際の初動対応を事前に訓練できるよう、ランサムウェア攻撃を模擬するシステムを出展し、サイバー攻撃の予兆を検知するAIも展示している。防災も主要テーマの一つだ。共同通信によると、スタートアップや大学の研究機関の出展は過去最多の246に上り、前年の232から増えた。初出展は全体の41%を占め、新しいプレーヤーがこの見本市を企業顧客への足がかりとみていることがうかがえる。
今回の焦点は、より広い流れとも重なる。開幕に先立ち外科特化型のAIモデルがCEATEC AWARD 2026でイノベーション賞を受賞し、製造業では人手不足を補うAIロボットの導入が進む。政府もフィジカルAIの学習データに向けた工場設備IDの付与に乗り出している。
今後の注目点は、どの実演が小売業や工場からの受注につながるか、ロボットが人の近くで働く際の安全性に出展企業がどう対応するか、そしてNECのようなセキュリティー対策が、AIにつながる機械の増加とともに標準になるかである。