Sakana AI、複数モデルを束ねる「Fugu Max」と「Fugu Ultra v2」を公開
Sakana AIは2026年9月11日、「Fugu Max」と「Fugu Ultra v2」を公開した。単一の巨大なモデルよりも、オープンモデルや特化型モデルを組み合わせて連携させる方がコストと性能の両面で優れるという同社の賭けを一歩進めるものである。Fugu Maxはエヌビディアの「Nemotron」モデルを含めて利用できるモデルの幅を広げ、パレート効率の高い結果を狙う。Fugu Ultra v2は、エージェントの構成を最先端の独自モデルにすべて頼ることなく、より難度の高い多段階のコーディング、調査、視覚的推論の処理を対象とする。
2026年9月11日付の本稿(カテゴリー:製品)は、今回の公開を政府の推奨ではなく、東京発の製品ニュースとして位置づける。Sakana AIによると、既存のFuguユーザーはOpenAI互換APIのパラメーターを一つ変えるだけでアップグレードできる。同社の資料では、Fugu Maxの価格帯は入力100万トークンあたり約2ドル、出力100万トークンあたり約6ドルとされ、Ultra v2はコーディングやグラフ読解の評価で社内的に高いスコアを示したという。これらの数字は、第三者による検証が行われるまではベンダーの自己申告として扱うべきである。
なぜ重要か。ソフトバンク関連の資本の動きや国内のオープンウェイトモデルの試行、厳格なデータ管理への要求に同時に対応している日本企業には、特定ベンダーへの依存を減らすツールが必要である。APIの仕様変更や地政学的な変化に応じてエージェントを入れ替えられる連携レイヤーは、東京の銀行やメーカー、ソフトウエア会社にとって現実的な耐性強化策となる。
実務で何が変わるか
日本の製品・プラットフォーム開発チームは、範囲を絞って始めるべきである。遅れや誤りのコストが大きい業務を一つ選び、データの利用が法的に問題ないことを確認し、人間の責任者を決め、Fuguによる振り分けと単一モデルの基準を比べる実証を期間を区切って行い、成功したタスクあたりのコストを含む指標を社内で公開する。データの書き出し、ログ記録、オフラインでの代替手段を認める契約を選び、すでに適用されている日本のプライバシーと労働面の要件に沿うべきである。
まず留意点を挙げる。ベンダーが選んだベンチマークは現場での実用性を過大に見せることがあり、モデルの連携はプロンプトの振り分けやツールの権限、評価基盤といった運用の複雑さを増す。そのためAI4Japanは、今回の公開を方向性を示す製品情報として紹介する。エージェントの連鎖が複数のシステムにまたがって動作する場合、従業員は人が介入して止める権限について明確な説明を受けるべきである。
今後の注目点は、独立した第三者による評価、日本の顧客企業による導入事例、そしてSakana AIとエヌビディアの提携がオンプレミスやソブリン環境での導入の選択肢を広げるかどうかである。関連記事はAI4Japanのトップページで、ほかの解説はニュース一覧で読める。
結論として、本稿は指示ではなく状況を把握するための材料として読んでほしい。日本のAI製品の動きは現実のものだが、ばらつきがあり、多くの職場ではまだ初期段階にある。最も恩恵を受けるのは、自らよく知る日本の課題でモデル連携を試し、正直に測定し、結果に人が責任を持ち続ける組織である。